フィレンツェ大修道院とは
フィレンツェ周辺に5つ存在するベネディクト修道会系の修道院の一つで、フィレンツェ旧市街の中心に位置する。978年、当時のフィレンツェエリアを統治していたトスカーナ候ウーゴの母ウィッラにより創設された。教会内には、ミーノ・ダ・フィエーゾレによるウーゴの墓がある。現在は東側のプロコンソロ通りにアルノルフォ・ディ・カンビオによる1285年のファサードがあるが、創設当時は西側にあった(現在はそちらからのアクセスはできない)。
ダンテとベアトリーチェが初めてであったのはこの教会だとする説もある。また、ダンテはウーゴについてその作品『神曲』天国編内で大領主(il Gran barone)と触れている。
教会内にはフィリッピーノ・リッピによる『聖ベルナルディウスの前に現れる聖母マリア』やヴァザーリの『聖母被昇天』、ナルド・ディ・チョーネの『キリストの物語』などが見られ、内陣内側からアクセスできる中庭部分にはベルナルド・ロセッリーノ設計の『オレンジの回廊』があり、『聖ベネディクトゥスの物語』のフレスコ画が描かれている。
教会入り口には修道士会の手作り製品を売る小さなショップがあり、石鹸やハンドクリームなどの化粧品のほか、リキュール、ハーブ製品、キャンドルなどを販売している。
フィレンツェ大修道院基本情報
- イタリア語表記:Badia Fiorentina
- 住所:Via del Proconsolo, 50122 Firenze FI
- 開館時間:教会・オレンジの回廊ともに 月曜日15.00-17.30(最終入場は17.00)※8月は休館
- 休館日:上記開館日以外
- 入場料:3ユーロ(寄付)
- サイト:https://www.badiafiorentina.org/visite