サンタ・フェリチタ教会とは
キリスト教が布教する以前、5世紀初めにはその前身が存在していたとされており、その頃の教会は非常に大きく、広い墓地に囲まれていた。現在の教会が建てられ始めたのは11世紀頃のことで、当時は3身廊のロマネスク様式だったが、18世紀に現在の姿になった。今日、18世紀以前の様子が残っているのは入ってすぐ向かい合わせになっている、カッポーニ礼拝堂とカニジャーニ礼拝堂の2か所のみで、その他の礼拝堂や内陣の部分は大きく作り替えられた。入り口右手のカッポーニ礼拝堂(cappella Capponi/1419-1423)は、建築当初の所有者はバルバドーリ家、ブルネレスキにその設計を注文し、後にカッポーニ家の所有となった。ブルネレスキはドゥオモのクーポラが、彼の設計で実現可能なことを示すために、同じ形態で設計・施工したと伝えられる。
この礼拝堂にあるポントルモ作「十字架降下」は彼の代表作として有名。1565年にはコジモ1世の注文でジョルジョ・ヴァザーリ(Giorgio Vasari / 1511-1574)がピッティ宮殿からウフィツィ美術館を通り、ヴェッキオ宮殿までを結ぶ回廊を建設し、その一部がファサードの裏を通る。
サンタ・フェリチタ教会基本情報
- イタリア語表記:Chiesa di Santa Felicita
- 住所:Piazza Santa Felicita, 3 – 50125 Firenze
- 開館時間:月-土 9:30-12:30, 15:30-17:30
※ミサの時間(日祝11:00~、平日と祝前日18:00~)は観光目的の入場禁止
※開館時間は予告なしに変更になる可能性あり - 休館日:日曜日
- 入場料:無料