イタリアの代表的な食べ物といえば…ピッツァ(pizza)!!
イタリア人は、ピッツァが大好き。週に何回食べても飽きません。
色んな具材が乗ってて、おいしいよね~~ピッツァだーい好き♡
しかし!イタリア人に言わせると、ピッツァと一口に言っても地域によって全く違うものなんだとか。
ピッツァと言えばナポリ…ってイメージだなぁー
ナポリ風はもちろん、ローマ風も結構有名なんです。
フィレンツェ風もありまーす
ピッツァの種類、各地域代表はこんなんなってます!!
目次
ピッツァとは
ピッツァとは基本材料が4つ、トッピングも2つぐらいあればできてしまうとってもシンプルな食べ物。
基本の材料は、小麦粉、水、酵母、塩。以上でーす!
ピッツァの誕生
ピッツァが生まれたのはナポリとされています。
もともと、ピッツァの生地の部分、つまりパンのような食べ物はそれこそ数千年前から食べられていたもの。これにトマトやチーズなどトッピングを加えて食べるようになったのは1500年代ごろ。
この時代にあった、歴史上の重要なできごとと言えば…
1492年、
コロンブスによる新大陸発見!!
「いよー国(1492)が見える」って暗記したわ~
これにより、スペイン人が南米からトマトを持ち帰ったのがきっかけで、これをナポリの住民がパンに乗せる具として使い出したのがピッツァの始まりとされています。
なんでナポリかというと、この時ナポリはスペイン領だったからでーす
ピッツァの名前の由来
名前の由来は、はっきりしていませんが、有力視されているのはこんな説。
もともとこの食べ物はナポリ弁で「pinsa(ピンサ)」と呼ばれていました。
この「pinsa」の語源は、ラテン語の「pinsere」または「pansare」、これらの語の意味するところは、押しつぶす、平らにする、踏みつぶす…など。
なるほどー!ピッツァは基本的に平たくのばして作るもんね~
そして18世紀以降、だんだんと「旅行」が一般的になっていき、ナポリを訪れる観光客に人気となったピッツァ。
その手軽さと美味しさから、またたくまにローマやフィレンツェ、ミラノなどイタリア全体に広がって、いまやイタリアを代表する国民食となりました。
ナポリ風ピッツァとは
ナポリ風ピッツァの特徴
ナポリ人はもちろん、イタリア人全体的に「ピッツァの本場=ナポリ」という意識はあります。
ナポリピッツァの特徴は、こんな感じ。
- 生地がとても柔らかい
- 生地のふちの部分が高い(厚い)かつ弾力がある
- 生地の材料に入れるのは基本の材料だけ
- 生地は手で伸ばす
- 薪オーブンを使って高温で一気に焼き上げる(50~90秒)
そんな速く焼きあがるんだ!!なるほど、柔らかいわけだね~
ちなみに、ナポリ風ピッツァといえば、その柔らかさを生かしたパフォーマンスが人気。
こんな風なアクロバティックなものをテレビなどで見たことがあるかもしれません。
普段のレストランではあまり見ませんけどね…!
ナポリ風ピッツァのトッピング
なんと、原則2種類だけ!
- Marinara(マリナーラ):「船乗り風」
トマト、にんにく、オレガノ、エキストラバージンオリーブオイル - Margherita(マルゲリータ):「マルゲリータ(イタリアの王妃様の名前)風」
トマト、モッツァレッラ、バジリコ、エキストラバージンオリーブオイル
すごくシンプルですね!!
こんなにもシンプルなのはワケがあります。
各店ごとの秘伝の生地を、ピッツァ職人(ピッツァイオーロ / pizzaiolo)たちが絶妙な火加減で焼き上げるから、味付けよりも生地そのものの味や食感を楽しむためでーす
なるほど!!日本でも、○代伝わる秘伝の味…とかって味わう時はシンプルな素材のお料理だったりするもんね!!
ピッツァを注文して届いたら、すぐ!熱いうちに!!いただきましょう!
ローマ風ピッツァとは
ローマ風ピッツァの特徴
ローマ風のピッツァは、ナポリ風のと比べると、特にふちの部分の高さがありません。
ピッツァ全体としてはこんな特徴。
- 生地はとても薄くてパリパリの食感
- 生地が薄いため、砕けやすい
- 生地の材料には基本の材料の他にオイルを入れる
- 生地は麺棒を使って伸ばす
- ナポリ風ピッツァより長い時間をかけて焼く
材料にオイルを入れたり、麺棒を使って薄くのばしたり、長い時間をかけたり…すべてはパリパリの食感に仕上げるための行程でーす
ローマ風ピッツァのトッピング
こちらはナポリ風に比べるともっと具材の種類が豊富です。
基本となるのは、トマト、モッツァレッラ、塩抜きしたアンチョビ、バジリコ、ペコリーノチーズ、そしてコショウ。
ローマでは切り売りのピッツァを売るお店もよく見かけます。
パリパリの食感はおやつ感覚にちょうどいいかも。
その他のエリアのピッツァ
フィレンツェ風ピッツァ
フィレンツェ風ピッツァは、ナポリ風とローマ風の間でーす
…え?それだけ??
それだけでーす。あ、あと、オリーブとか、トスカーナの名物を使いまーす
ナポリ風との区別はどこからどこまでなのか謎だし…という疑問にはそっと目をつぶり。
とりあえず、フィレンツェ風ピッツァだよと出されたのがこちら。
名前は「プリマヴーラ(primavera)」=「春」という、春のお野菜のせてみました!的な感じです。
トッピングは、トマト、モッツァレッラ、プロシュット・コット(ハム)、アーティチョーク。
生地の高さはいまいちよくわかんなかったけど、でも、ま、美味しかったからいいか!
シチリア風ピッツァ
シチリア風はピッツァというよりフォカッチャ(表面カリッと、中ふわふわのパンの一種)っぽいでーす
名前は「Sfincione(スフィンチョーネ)」と言い、パレルモ周辺で昔から食べられているそうです。
特徴としてはとても柔らかくてふくらんでいること。
名前のSfincioneというのはラテン語の「Spogna」=イタリア語の「Spugna」つまりスポンジ、という語源から来ているそうです。
トッピングはトマト、塩漬けのアンチョビ、パン粉、カチョカバッロ(チーズの一種)。
ピッツァにまつわるあれこれ
慣用表現 Che pizza!!
中部イタリア限定で使う表現ですが
Che pizza!!
どんな意味でしょうか?
「うっざ~!!」って意味でーす
pizzaを「うるさい人、わずらわしさ、つまらないもの」って意味で使うらしく、ちゃんと辞書にも載ってます。
実際に耳にしたことはそんなに多くありませんが、聞いたときは「うわぁ、ほんとに言うんだー!」って謎の感動がありましたよ。
ピザとピッツァの違い
日本語だとこの食べ物は「ピザ」って言いますよね。
厳密には「ピザ」と「ピッツァ」って違うらしいんです。
本場イタリアのものをピッツァ、アメリカにイタリア系移民が持ち込んでアメリカ風に変化(※)したのをピザって呼ぶらしいです。
※アメリカ風のピザの特徴は生地自体が全体に厚く、ピザソースとトッピングをのせて焼くもの。イタリアのものより大きく、みんなで切り分けて食べるのが主流。
知らなかった…
日本では宅配ピザのおかげもあってアメリカ風の方がメジャーかもしれませんね。
ちなみに、イタリアではピッツァはみんなで切り分けるものではなく、一人一枚が基本。ピザカッターを使わず、ナイフとフォークを使います。
でも、切った後は手で食べることもあるし、気楽な食べ物なのでそんなにかしこまってお行儀よく食べなくてもOK!
量が多い時は、ふちの部分は残す人もいまーす
イタリア人に「ピザ」っていうと
イタリア人に日本語感覚で「こないだピザ食べた」って言ったら、
「え?ピザ?食べた??“行った“の間違いじゃない?」と言われます。
どうしてでしょう?
私たちは、ここのことをピザって発音しまーす
そう、ここは…Pisa(ピサ)!!!
単語や人にもよりますが、基本「サ」と読むSの字は「ザ」って濁って発音されることがあります。
だからイタリア人が街のPisaのことをいう時は、「ピザ」と発音します。
これは他のエリアの出身の人もそう呼んでいたから、トスカーナ方言というわけではなさそう。たぶん。
食べ物のことを言いたかったらピッツァ、街のことを言いたかったらピザ。
それがイタリアでのルール、と覚えておくといいかも☆
ピサって言われたら一瞬戸惑うけど、Pisaのことってわかりまーす
最後にこちらの動画をご紹介!見事な手さばきに思わず目が釘付けですよ~!