海外旅行の楽しみは色々あるけど、
そのひとつはそこでしか食べられない美味しいものを食べること!!
ですよね??
フィレンツェにはたくさんの地元料理(このエリアの名前で、トスカーナ料理と言います)がありますが、その中でも最も人気の高い一品をご紹介します。
目次
フィレンツェ名物!ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ
それはこんな食べ物です。
ものすごく肉々しいこちら、トスカーナ(=フィレンツェのあるエリア)料理の代表です。
高さ(厚さ)が3~5cmほどに切り分けられた牛肉で「Tボーンステーキ」とも呼ばれ、Tの字をした形の骨の両側にそれぞれヒレとロースの部分がついています。
オーダーするときは最低1kgから、というお店が多いです。
旅好きナナミちゃん
料理男子のポールくん
ピサ出身のダニエラ
イタリア人ガイドマーク先輩
/ワイワイ\ /ガヤガヤ\
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気を取り直して、
最低オーダーのサイズが決まっているのは、お肉自体の表面積は決まっているため重さを減らすためには厚みを減らすことになり、そうすると美味しく焼けなくなるから、というのが理由です。
ビステッカ、お味はどうなの?
ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナに使われる牛肉はキアニーナ牛というトスカーナ産の古くから飼育されている牛で、お隣ウンブリア州との境目辺りのキアナ渓谷に2000年以上前からいたとされています。
上質のキアニーナ牛は赤身ばかりなのに本当に柔らかいです。
食べ方は、「アル・サングエ」で!!
レストランに入ってビステッカを注文すると、何も言わなければ「アル・サングエ(=血で)」という、レア中のレアの状態で提供されます!
トスカーナ人は血が滴るぐらいの、それ焼いたの?というぐらい赤いのが大好き。
美味しいお店は炭火を使って(※)、たたきのように外側はしっかり焼き色がついて、内側は真っ赤という見事な焼き具合です。
※近年法律が変わり、新しく開店する際は炭火のかまどを設置することができなくなったそうです。なので、炭火を使えるお店=ある程度歴史のあるお店とも言えます。
シンプルに炭火で焼いたお肉は、オリーブオイルと塩だけで十分な美味しさ♪
大きさ・厚さを見ると、運ばれてきた瞬間にとても食べられない!と思ってしまいますが、意外なことに赤身ばかりなので結構ペロリと食べられてしまいます。
しかも!!翌日も胃もたれしません。
旅好きナナミちゃん
レストランにお願いすればミディアムぐらいは対応してくれますが(それでもかなり赤い…)、ウェルダンなどと言おうものなら
イタリア人ガイドマーク先輩
と怒りを買ってしまいます。(嘘)
でも、確かにこのお肉はレアで食べるのがおすすめですよ。
ビステッカは季節ものだった!?
旅好きナナミちゃん
現在はそうですが、もともとはある行事に合わせて食べられるものでした。
いつ頃からかは不明ですが、フィレンツェで一番古い教会のひとつで以前の大聖堂でもある、サン・ロレンツォ教会のお祭りのときの食事でした。
このお祭りは現在でも毎年8月10日に行われ、由緒ある教会のためとても盛大なお祭りで、ビステッカは教会の前で民衆に配られていたそうです。
旅好きナナミちゃん
料理男子のポールくん
旅好きナナミちゃん
えらい違いやないですか…(´・ω・`)ショボーン
ちなみに「ビステッカ」という名前の由来ですが、伝承によると1400年代にイギリス商人たちがこのお祭り期間にフィレンツェを通りこのお料理を見て、彼らの知っている「bif steak(=ビーフステーキ)」と呼んだことからビステッカと翻訳されてそのように呼ばれるようになったということです。
姿を消したビステッカ
このように長い歴史を誇るビステッカですが、歴史上約5年間だけ、フィレンツェのレストランから姿を消したことがありました。
それは、今世紀初頭のこと。
世界的に狂牛病問題が蔓延したときで、日本でも大きな問題になったので記憶にある方もいらっしゃるかもしれませんが、ここイタリアでも同じく安全が確認できたと宣言されるまでこの伝統料理は禁止されてしまいました。
料理男子のポールくん
この(イタリア人にとっては)長い禁止期間に数々の調査を終え、2006年1月1日に無事、食卓に復活したのでした!
料理男子のポールくん
ビステッカを獲得することはフィレンツェ人の名誉!!
フィレンツェ人が愛してやまないこのビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ。
「古代サッカー」というラグビーのような格闘技のような、攻撃的なサッカーが行われる伝統行事において(決勝開催はフィレンツェの守護聖人サン・ジョヴァンニの祝日6月24日)、競技で優勝したチームには、キアニーナ牛の雌の白い仔牛が与えられるのです!!
お待たせしました♪美味しいビステッカを食べたい人へ!おすすめレストラン3選+α!
All’Antico Ristro di Cambi(アッランティコ・リストロ・ディ・カンビ)
市内中心部からは少しだけ離れますが、十分に徒歩圏内。
料理男子のポールくん
店内にはたくさんの生ハムやサラミがぶら下がっていて、ショーケースの中の焼く前のビステッカの大きさにビックリ!
お店に入ったときからワクワク感満載です♪
お肉の質、焼き加減ともパーフェクト!!
その他、トスカーナ料理が多数でお腹も大満足間違いなしです!(*´▽`*)
- 住所:Via S. Onofrio, 1R, 50124 Firenze, Italia
- 電話番号:+39 055 217134
- 公式サイト:http://www.anticoristorodicambi.it/
※tripadvisorからオンライン予約可能 - 営業時間:昼 12:00~14:30, 夜18:00~22:30
- 休業日:日曜日
Perseus(ペルセウス)
こちらもやや外れた場所にありますが、その分地元客で賑わっています。
入るなり、たくさんのビステッカが並んでいて興味と食欲がそそられます。
迷路のような通路を通って、ワイワイと地元客が食事を楽しむ広いお部屋へ!!
お味はもちろんですが、お店の人もユニークなキャラクターで面白く、ちょっと遠いですが行く価値はあり♪
ちなみにこちらのお店、トイレも一味変わっているので注目です。笑
- 住所:Viale Don Giovanni Minzoni, 10/R, 50129 Firenze
- 電話番号:+39 055 588226
- 公式サイト:なし / trepadvisor で見る
- 営業時間:昼 12:00 ~ 15:00, 夜 19:00 ~ 23:30
- 休業日:日曜日
L’Osteria di Giovanni(ロステリア・ディ・ジョヴァンニ)
市内中心部にあり、「リストランテ」ではありませんが、オシャレな雰囲気です。
こちらはフィレンツェの有名店「ラティーニ(Latini)」の一族のお店。
「il Latini」についてはこちら>>フィレンツェ行くならここがおすすめ♪地元イタリア人に人気のレストラン情報【後編】
ここ「L’Osteria di Giovanni」はビステッカの他、トスカーナ料理がメインです。
- 住所:Via del Moro, 22, 50123 Firenze
- 電話番号:+39 055 284897
- 公式サイト:http://www.osteriadigiovanni.it/ ※公式サイト(予約ページ)、tripadvisorより予約可能
- 営業時間:昼 12:00~14:00(土日のみ), 夜 19:00~22:00
- 休業日:なし
史上最強においしかった!!Ristro di Lamole(リストロ・ディ・ラモレ)
このお店は、フィレンツェ市内ではなく郊外のキャンティエリアにあります。
そう、あのワインが有名なキャンティ地方です。
公共交通機関ではアクセスが難しいのですが、最寄りの町グレーヴェ・イン・キャンティまではフィレンツェからバスが出ていますので、そこからタクシーでならアクセス可能。
ちなみにグレーヴェ・イン・キャンティにはワインがたくさんできるエノテカや名物マチェッレリア(お肉屋さん)があるので、結構楽しめますよ!
100種類以上試飲可能!グレーヴェ・イン・キャンティでエノテカファローニに行こう!
さて、ここラモレは、今までのビステッカ人生がすべて塗り替えられてしまうくらい、美味しすぎて言葉を失うほどでした!!
(もちろん上でご紹介したお店も全部美味しいんですよ!!でも、ここは別格☆)
お肉の柔らかさ、質、焼き加減、地元ワインとの相性…どれをとっても完璧✨でした。
あとお店のサービス、ロケーションも素晴らしい!
是非、一生のうちに一度は行くべきお店!のひとつです。
- 住所:Via di Lamole, 6, 50022 Greve in Chianti FI
- 電話番号:+39 055 854 7050
- 公式サイト:http://ristorodilamole.it/
- 営業時間:昼 12:30~14:30, 夜 19:00~22:00
- 休業日:なし
イタリア人ランキングによると
ちなみにこちらのサイトはイタリア人によるビステッカの美味しいレストランベスト10。
参考
Bistecca alla fiorentina. La classifica di Firenze Scatti di Gusto
記載はイタリア語ですが、お店の名前と住所、電話番号が乗っているのでご参考までに。
あっ、私のおすすめペルセウスも1番に入っていますね♪(*´ω`*)
Azu
極上のビステッカに出会えますように!!
料理男子のポールくん
※召し上がれ。