イタリアの昔話「カルネヴァーレの王様(Re Carnevale)」

   

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カルネヴァーレ(carnevale)とは、日本ではカーニバルと呼ばれる、お祭りのこと。

 

イタリアではヴェネツィアのものが有名です。

 

実はカルネヴァーレは、必ず火曜日に終わると決まっています(日付は年によって変動)。

 

その理由は、ある昔話にありました。

 




昔々あるところに、カルネヴァーレという王様がいました。

 

王様はとても強い権力を持っていて、そしてとても気前のいい人でした。

 

王様の住んでいた宮殿の門はいつも開いていて、誰でも好きな時に台所に入ってお腹いっぱい食べることができました。

しかし、王様の家来はこの気前のよさを喜ぶだけではすまず、その人の好さを利用しようと企みます。

 

家来は王様に少しずつ取り入って気に入られ、信頼を勝ち取ったあと、王様を宮殿の外に出させないようにしました。

 

「外に出るとからかわれたり、侮辱されたりしますよ」と偽って…

 

王様はそれを真に受けて宮殿に閉じこもってしまい、台所にこもってずーっと食べたり、飲んだりし続けました。

 

ところがある土曜日のこと。

 

いつものようにたらふく食べたり飲んだりした後、王様は気分が悪くなってしまいました。

いつの間にか王様は大きなボールのようにまん丸で、顔色は赤紫色お腹はパンパンになっていました。

 

王様は、大食いが過ぎて、死にかけていることがわかりました。

 

特に大きな不満はなく幸せな人生を過ごしてはきたものの、王様なのに、みんなにこんな風に見捨てられたように死んでいくのはいやだ、と思いました。

 

その時王様は思い出しました。かつて、宮廷から自分の妹、とても傷つきやすくて繊細な、クァレジマ(Quaresima)という名の女性を追い出したことを。

 

王様は彼女を呼びにやり、寛大にも彼女は宮殿に戻ってきてくれました。

 

彼女は王様を助け、日曜日・月曜日・火曜日の3日間生きながらえさせることを約束します。

 

 

ただし、王国は彼女が受け継ぐことを条件に。

 

王様はこの条件を受け入れ、残された3日間をできる限り楽しんで過ごしました。

 

火曜日の夜に王様は亡くなり、約束通り王国はクァレジマのものとなりました。

 

彼女の政治は、王国の経済を再建するため、辛い労働と深い改悛を求めるものだったそうです。

 

 

めでたし、めでたし(…?)

 

-Favora e Fantasia : La leggenda di Re Carnevale より引用、翻訳しました。

 

この記事を書いた人
フィレンツェ在住の公認観光ガイド、Azuです。
得意ジャンルは美術、街歩き、ワイン。好きな芸術家は、ブロンズィーノ。有名作品もいいけど、隠れ注目ポイントや裏話が大好き!普通のガイドブックじゃ見つからない、”ここだけの話“をお伝えします♪ 詳しいプロフィールはこちら
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