「マニエリスム」をとても簡単に説明してみた。

      2017/04/25




「マニエリスム」とは

マニエリスムとは??

ガイド学校の先生 カテリーナ
マニエリスムとは、ミケランジェロを頂点とする盛期ルネサンスで古典様式の芸術が完成されたと考え、この様式・手法(=マニエラ)をさらに進展させ…

 

旅好き女子ナナミちゃん
…うぐっっ!!全然わからないよ!もうちょっと簡単におねがいします…

 

ガイド学校の先生 カテリーナ
マニエリスムをひとことで言うのは難しいんだけど…要はミケランジェロすごい!真似しよう!みたいなイメージからスタートして…

 

ガイド学校の先生 カテリーナ
その完成された芸術を真似するところから、だんだんと色んな方向に再解釈されて、最終的に特徴としては次のような感じになったの

 

「マニエリスム」の特徴
  • 極端な強調(曲がりくねったり、引き伸ばされた人体)
  • デッサンや空間の歪曲
  • 遠近法を抽象化または極端に誇張
  • 明暗の強いコントラスト
  • 大胆な構図

 

ガイド学校の先生 カテリーナ
盛期ルネサンスでいったん完成して理路整然としたはずの芸術が、再解釈によって様々な形に変化していったの

 

ガイド学校の先生 カテリーナ
ミケランジェロ自身もマニエリスムの先駆けとされることもあるけど、それは彼の作品「トンド・ドーニ」や「最後の審判(システィーナ礼拝堂)」の表現に、特に曲がりくねった人体表現などが見られるからなの

 

ブロンズィーノの代表的マニエリスム作品「愛の寓意」

ロンドンのナショナル・ギャラリーにある、ブロンズィーノの「愛の寓意」という作品です。

 

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愛の勝利の寓意
アニョロ・ブロンズィーノ, 1540-45
ロンドン・ナショナル・ギャラリー

 

中心にいるのがヴィーナス、その口元にキスをしているのがキュービッド(=エロスまたはアモレ/ヴィーナスの息子)ですが、キュービッドの体は引き伸ばされ、不自然なバランスになっています。

 

右側の男の子(”喜び“)も体型としては妙に長く、体をひねった特徴的なポーズをしています。

 

こんな感じの、一見、ちょっと変… 😕 な印象を受ける特徴を持つマニエリスムという様式、17世紀以降は巨匠ミケランジェロの単なる模倣であり、「創造性を失った芸術」として低評価になりました。

 

ガイド学校の先生 カテリーナ
ここから「マニエリスム」は型にはまって新鮮味がない、飽きた、つまらないといった「マンネリズム」の意味を持つようになったの

 

ちなみにこの作品、解釈するのがとても難しい作品です。

 

口づけを交わすヴィーナスとキューピッドは、愛し合っているように見えてお互いに相手に見えないように相手のものを盗もうと手をかけています。

 

ヴィーナスはキューピッドの矢、キューピッドはヴィーナスの髪飾り。

 

このことは、お互いに「裏切り」を働く可能性があると示しています。

 

二人の左後ろで頭を抱えている人物は「嫉妬」を表し、二人の向かって右手には「喜び」を表す男の子、でもその足は鎖でつながれています。

 

その男の子の後ろには女の子、でも体が蛇で足がライオンという奇妙な姿をしています。手も左右逆についていますね。これは「欺瞞」を表していて、ヴィーナスの足元に置いてある仮面もそうです。

 

右後ろに描かれた老人は「時」の神様、つまり愛の快楽にふけっていると魔法のように時間が過ぎ去ってしまうということを示しています。

 

この記事を書いた人
フィレンツェ在住の公認観光ガイド、Azuです。
得意ジャンルは美術、街歩き、ワイン。好きな芸術家は、ブロンズィーノ。有名作品もいいけど、隠れ注目ポイントや裏話が大好き!普通のガイドブックじゃ見つからない、”ここだけの話“をお伝えします♪ 詳しいプロフィールはこちら
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