イタリア料理と言えば二大定番は『パスタ』に『ピッツァ』だよね！
イタリア旅行では、絶対美味しいものを現地で食べたいと思ってるんだ！！
そう、イタリア人に好きな食べ物を聞くと、9割方の人がピッツァを挙げます。
種類も豊富だし、嫌いな人はいないのではないかと思うぐらい、国民食の定番中の定番。小さな子どもから大人まで、家庭でも外食でも大人気の料理です。
日本の料理で言ったらカレー的な立ち位置でしょうか…
本来はピッツァといえばナポリ名物、ではありますが、今やイタリア全土で老若男女に愛される国民的料理！
さて、そんなイタリア人のソウルフード、ピッツァの食べ方・おすすめメニュー・マナーなど、題して『ピッツァのススメ』をお届けします！
※イタリア語でピザは『PIZZA』、以下この記事ではピッツァと表記します
目次
ピッツァのススメ
一、ピッツァはピッツェリアで食べるべし
『ピッツェリア』とは
PIZZERIAとはピッツァ専門（または中心）のレストラン。ちゃんとした木の窯があって、美味しい炭焼きピッツァが食べられることが多い！（100％じゃないですよ）
ピッツァ専門・中心とはいっても、パスタやお肉料理など他のメニューや、サラダなどのサイドメニューがあることも多いです。
ちなみに普通のレストランはメニューにピッツァがないことも多いです。
そうなのか…色々頼んで、シェアしようと思ったんだけど…
なのでパスタもピッツァも含めて色々な種類を食べたかったら、逆にピッツェリアに行ったほうがいいかもしれませんね！
イタリア人的ピッツァの食べ方
ちなみにピッツァは手で食べてもいいのでしょうか…（不安）
食べるとき、イタリア人はナイフとフォークを使って一切れサイズに切り分けて食べます。
切り分けた一切れサイズはフォークで食べても手で食べてもOKですが、基本的に一度かじったものを手から放してお皿に置くのはとてもお行儀が悪いので、一口に入るサイズをフォークで食べるのがいいかも。
一口で食べきらなくてもいいんですが、その一切れは食べ終わるまで手に持ったままの方がいいというイメージです。
イタリアのピッツァは、ふち（耳）以外の部分は案外薄いし具やソースで手が汚れやすいので、フォークの方が食べやすい気がします
ちなみに切り分けが苦手だったら、店員さんにお願いすれば切ってくれるお店も多いですよ！
味変したい！！タバスコとか…？
辛いのがけっこう好きなんだけど、イタリアってタバスコあるのかなぁー？
タバスコは、なくもないんですが、そこまで一般的というほどでもありません。ので、あるかどうかはお店によるかも…
ただ、たいていのお店で唐辛子入りのオリーブオイル（olio piccante）を用意しているので、それを持って来てくれることが多いです。
二、ピッツァの注文は一人一枚
ピッツァ、美味しそう～！！でもかなり大きいねぇ…食べきれるかなぁ…
日本のに比べてイタリアのピッツァはサイズが大きめですが、だからといって一枚のピザを二人以上で分けるのはご法度！
ラーメン屋さんに3人で行って1、2杯しか頼まないのと同じです。最低でも人数分のオーダーをしましょう！
あ、確かに、そう考えるとそれは失礼だね…
ちなみに多くて食べきれない場合、普通はお持ち帰りOKですよ！
「持ち帰ってもいいですか？」のイタリア語：Posso portare via?
初歩イタリア語12選！旅行に役立つイタリア語、これだけ言えれば充実の旅間違いなし☆
あと基本的にピッツァはカジュアルな食べ物なので、人数分をオーダーしたらシェアして食べるのは問題ないと思いますよ！
イタリア旅行でのレストラン注文術！メニューの頼み方、チップ、マナーをマスターしよう
三、飲み物の定番はビール！
実は伝統的に、イタリアでのピッツァの立ち位置は、友だちなどとワイワイ気軽に食べるもの。なので、そんな雰囲気のときに合う、人気の飲み物は度数も軽いビールです。
まあでもこれはお好みなので、ワインと食べても全然OK！
写真のようにサイドメニューにフライドポテトをオーダーすることもよくあります。
四、ピッツァは夜、食べるもの（？）
上の通り、友だちとワイワイ食べる機会が多いピッツァ。
イタリア人的には「夜、食べるメニュー」みたいなイメージがあるようで、確かにピッツェリアは夜しか営業していないところもあるし、普通のレストランでメニューにピッツァがあっても夜のみ提供、というところもあります。
でも別にこれは大事なルールってわけではなくて、伝統的にそういう認識、というぐらいなので、食べたかったらお昼にピッツァ、全然問題ないですよ！
ただ、まぁ、お昼のメニューにないかもしれない、ということは覚えておいたほうが、見つからなかったときガッガリしないですむかも？
五、マルゲリータ以外を頼むべし
え、マルゲリータって定番中の定番だと思ってた…おすすめじゃないの？
いちばん有名なマルゲリータ、実はほとんどのピッツァメニューのベースです。トマトソース、モッツァレラ、バジルの組み合わせをマルゲリータと呼ぶので、基本どのピッツァをオーダーしてもバジルなしのマルゲリータに+αって感じなんですよね。
バジル自体はそんなに味があるわけではないので、色味の役割が大きいでーす
定番のマルゲリータ、もちろん美味しいしいいんですけど、せっかくなので、ただのマルゲリータよりも、キノコ、生ハム、ソーセージ、サラミ、野菜、などなど色んなバリエーションがあるので、何か載ってるものがおすすめ！だってどれを頼んでもマルゲリータはそのベースに入ってるので…
まぁ日本のご飯で言うと、うどん屋さんに行ってわざわざ素うどんを頼むより、天ぷらうどんとかわかめうどんとか月見うどんとか、何か載ってるものの方がおすすめかな、みたいな感じです。素うどんは全部のメニューのベースになりますからね！
ちなみにトマトソースを使わないピッツァもあって、Pizze Bianche（＝白いピッツァ）と言いまーす
※ピッツェ＝『ピッツァ』の複数形
普通のレストランだと、ピッツァがメニューにあってもマルゲリータベースのピッツァが数種類ということがほとんどだと思いますが、ピッツェリアに行ったらピッツェ・ビアンケもあるはずです。
ちょっといつものピッツァと違う組み合わせがあったりして、美味しいですよ！
サーモン＆青りんごとか、カチョエ・エ・ペペ（チーズ＆黒コショウ）とか、モルタデッラ（ボローニャソーセージ）＆ピスタッキオとか、トマトソースがないほうが美味しいタイプがおすすめでーす
あと単純に、トマトソース抜きで同じ具材が載っているというパターンもあります。生ハム＆キノコとか、ツナ＆玉ねぎとか。ここはお好みで！
ところで…マルゲリータって？
ピッツァの定番メニューとしてよく聞くマルゲリータ。とてもシンプルで、トマトソースの上にモッツァレラチーズをのせて、バジルの葉が彩りとして散らされたもの。ナポリピッツァといえばコレ、という定番中の定番、ベースともいえるメニューです。
この可愛らしい名前『マルゲリータ』は、ある一人の女性の名前に由来しています。
この女性は、イタリア王国（1861年統一）二代目の国王ウンベルト1世の奥様、つまりマルゲリータ王妃です。
『マルゲリータ』は英語の『マーガレット』、つまりお花の名前で、女の子の名前でよく見ますよ！
それは1889年のこと。王妃のためにピッツァ職人Raffaele Espositoがカポディモンテ王宮（現・カポディモンテ美術館）に召集され、3種類のピッツァをふるまいました。
王妃マルゲリータはその中でも、トマトの赤・モッツァレラの白・バジルの緑で彩られた、イタリア国旗を連想させるピッツァを特に気に入り、大絶賛しました。その瞬間から、主君を称えてこの料理は『ピッツァ・マルゲリータ』という名で呼ばれるようになったのです。
実はこのときまで”pizza”という単語は、ナポリ以外では甘いケーキを指すものだったそうでーす
ちなみにこのピッツァ・マルゲリータを作ったピッツァ職人、Raffaele Espositoが働いていたピッツェリアはナポリ市内に現存します。
ラファエレが働いていた当時は『Pietro… e Basta Così』という名前でした（なんと創業1760年！）が、現在は『Pizzeria Brandi』という名前で営業中。店内にはピッツァ・マルゲリータ誕生の誇らしいエピソードの石碑が掲げられているそうです。
- 住所： Salita S. Anna di Palazzo, 1/2 80132 Napoli
- 電話番号：+39 081 416928
- 公式サイト：https://pizzeriabrandi.com/
- 営業時間：火 – 日； 12:30 – 15:30 / 19:30 – 23:30.
- 休業日：月曜日
ピッツァの定番メニュー8選！
では、イタリア人にとっても定番のピッツァメニュー！この辺りのメニューは大体どこのピッツェリアにも置いてあることが多いので、迷ったらこの中から頼んでみましょう！
| 名前 | 主な材料 | 特徴 |
|---|---|---|
| pizza margherita または pizza margherita di Bufala | トマト モッツァレラ （Bufalaは水牛のモッツァレラ） バジル | 19世紀のイタリア王国マルゲリータ王妃の名に由来する、最も有名かつシンプルなピッツァの種類。 イタリア国旗同様の3種の色が特徴で、3大ナポリピッツァの一つです。 |
| pizza marinara | フレッシュトマト にんにく オレガノ | これも有名なナポリ・ピッツァの一つ。 『マリナーラ』は海や水兵を指す言葉で、いわば『船乗りのピッツァ』という意味。 昔、ナポリ近辺で漁に出る人々が船上で食べていたということからついた名前です。 マルゲリータ同様、とてもシンプルなピッツァです。 |
| pizza Napoli | トマト モッツァレラ アンチョビ ケイパー オレガノ | マルゲリータ、マリナーラとともに3大ナポリピッツァの一つ。 シンプルながらアンチョビの塩辛さとケイパーの塩気・酸味の組み合わせが絶妙で、クセになる味です。 |
| pizza alla Diavola | トマト モッツァレラ 辛いサラミ | 『ディアーヴォラ』は『悪魔』の意。 マルゲリータのベースに辛いサラミがトッピングされていて、ピリッときます。 使われるサラミの辛さ度合いにもよりますが、「めちゃくちゃ辛い」まではいかないぐらい？ 刺激的で美味しいです。 |
| Capricciosa | トマト モッツァレラ 生ハムまたはハム キノコ（マッシュルーム） オリーブ アーティチョーク ※アンチョビがプラスされることもある | 『カプリチョーザ』は『気まぐれな』の意ですが、いわば欲張りピッツァですね！ マルゲリータベースのピッツァに、色々なイタリア産の美味しいもの盛り盛り載せちゃいました！的な感じです。 よく似たピッツァに『Quattro stagioni（＝四季）』があり、材料はほぼ同じで春夏秋冬の4つのパートに分けて載せられます。 |
| Wurster | トマト モッツァレラ ウィンナー | こちらもマルゲリータベースのピッツァにウィンナーを載せたシンプルなタイプ。 子どもに人気です。 |
| Quattro Formaggi | 4種類のチーズ | 『formaggi』はチーズのことなので、名前はそのままズバリ『4つのチーズ』の意味です。 4種類のチーズは、 ①フレッシュチーズ ②クリーミーなタイプ ③ブルーチーズ ④ハードチーズ で、代表的なものは ①モッツァレラ ②ストラッキーノ ③ゴルゴンゾーラ ④パルミジャーノまたはペコリーノ。 それぞれ、タイプ別に他のチーズを使用することもあります。 |
