昨年末は暖かい日が続き、「今年は暖冬だね~」なんて言ってたフィレンツェの街ですが、
ついに先週ぐらいから一気に冬モードに!
寒暖の差が激しいイタリアでは、例年、1月でも最高気温が10℃を超える日もよくあるのですが
今年の1月は10℃を超えたのは現時点でたった1日だけ…どうやら本格的に寒い冬のようです。
この数日間は最高気温が5℃前後、風も強く寒い日が続いています。
イタリア各地でも大雪のニュースが多く伝えられ、フィレンツェ近郊でも多くの被害が出ています。
目次
強風と雪の様子を伝えるニュース
フィレンツェでは強風のため、観光地のボーボリ庭園が閉鎖となりました。
強風のときには折れた木の枝などがものすごい勢いで飛ばされ、人に当たって大変危険なので、このような庭園や墓地などは閉鎖・立ち入り禁止になります。
(1月16日付・Repubblica.itより)<内容の要旨>
今シーズン初の雪を観測。強風のため、安全上の理由からボーボリ庭園の閉鎖が決定した。17日火曜日は、プラートのすべての学校とリヴォルノの公立公園も同じく閉鎖される。フィレンツェでも強風と寒さが予想される。
フィレンツェでは明日(=17日)、公共の公園、庭園、墓地は閉鎖。市は「特に7時から13時までの移動や開けた場所での活動は避けること」を勧告している。
プラートではすべての学校のほか、緑地、公園、墓地、庭園を閉鎖。また、市は木の多い地域を避けるよう勧告しており、特に二輪車での移動はできる限り中止すること、普通自動車についても木の下の駐車はしないよう呼び掛けている。
参考
Maltempo: a Firenze chiuso il giardino di Boboli. A Prato niente scuolaRepubblica.it
(1月16日付・QUI news FIRENZE.itより)<内容の要旨>
予報通り、フィレンツェの街にも多くはないが雪が降った。午前中は太陽がちらっと顔を出したものの、午後には雪雲が到着し、わずかながら雪を降らせた。中心地では宮殿やモニュメントに舞い降りる美しい雪のショーに人々が歩みを止めた。トスカーナ全域に風と雪の注意報が出されており、アルト・ムジェッロの地域では特に積雪が深刻なものとなっている。
(1月17日付・Firenzetoday.itより)<内容の要旨>
明日18日も散発的な強い突風が起こることが予想される。ムジェッロ(Mugello)の地域には明日の午後早くからに備え、積雪注意報が発令されている。キャンティ(Chianti)とヴァルダルノ・スーペリオーレ(Valdarno Superiore)の地域も同じく積雪の恐れあり。
今日の日中、午後の遅い時間帯からはこれらの地域では路面の凍結の可能性がある。車の運転の際は冬用タイヤやチェーンなどの装備(※義務付けられています)を確実にし、慎重な運転を心がけること。
参考
Rischio ghiaccio su colline di Chianti, Valdarno Superiore e Mugellofirenzetoday.it
1月20日追記:中部アブルッツォ州・ファリンドラでの大雪と雪崩のニュース
この記事を書いた翌日、18日にイタリア中部アブルッツォ州にあるファリンドラ(Farindola)という街で、雪崩が起きホテルが埋まったというニュースが飛び込んできました。
1月20日現在も行方不明者の捜索活動が続いていますが、今のところまだ行方不明者が25人から30人ほどいるとみられている様子。
被災者の方、この寒い中で心細い思いをされていると思いますが、レスキュー隊が必死に救助活動を行っていますので、なんとか無事に助かるまで頑張ってほしいものです…
(1月20日付・QUOTIDIANO.NETより)※リアルタイム更新<内容の要旨>
ファリンドラのホテル・リゴピアーノでの奇跡。43時間も雪崩の下に取り残されていた、子どもを2名含む生存者が6名、見つかった。彼らはバールやビリヤード場のある増築されたエリアに恐らく取り残されていたものと思われる。すぐに7人目の生存者が発見された。しかし建物内にあと何人残されているのかはまだ不明である。
このニュースを見て思い出したのが、2004年の新潟県中越地震。
災害にあったときの生死のタイムリミットであると言われる72時間をはるかに長く生き延び、92時間後に救出された小さな男の子のことがとても印象に残っています。
今回の被害は雪と寒さという悪条件ではありますが、この奇跡のような事例がまた起こることを願ってやみません。
フィレンツェの過去の気温の記録
平均気温の比較
グラフで見ると一目瞭然ですね!
スタートこそ例年とそれほど変わりませんが、4日を過ぎたあたりから急に気温が下がりマイナス連発!
これは最低気温ではなくて一日の平均気温ですから、それがマイナスになっているということは全体的にとても下がっているということがわかります。
最高気温の比較
こちらは最高気温の5年分のデータ。
やはり2週目以降、一けたの日ばかりが続いているので他の年に比べて飛びぬけて下に表示されています。
最低気温の比較
最低気温も同様。
むしろ、最高気温と比べて他の年との差が激しいのはこちらかも。
だからこそ、夜や曇り・雨で太陽の出ていない日の寒さが余計に身に染みるのかも…
料理男子のポールくん
料理男子のポールくん
確かに、そうですね。暖かいのは過ごしやすくていいけれど、けじめのない気候だと自然には悪影響です。
以前にイタリアの暖房事情について書いたように、イタリアでは日本に比べてエアコンなどの家電製品があまり普及していないので、昔との気候の変化は日本より緩やかなのかもしれませんが、それでも少しずつ温暖化しているようです。
何はともあれ、これ以上寒さや雪による被害が大きくならないことを願うばかりです。
フィレンツェ以外の都市の過去の気温
こちらのサイトで調べることができます。
左上のRegioneに州(ローマならLazio、ミラノならLombardia、ヴェネツィアならVenetoなど)、Provinciaに県(ローマならRoma、ミラノならMilano、ヴェネツィアならVenezia)、Comuneは大体自動で入りますが都市名を選択します。
それから下の赤枠で知りたい年・月を選択し、右端のVisualizzaのボタンを押す!と一覧表が表示されます。
この他に湿度や最大風速なども出ています。
移動の予定がある日は、過去の傾向を見ておくと準備に少し役立つかもしれませんね。